人がニートを辞めるためには 9 それでも僕は地元で働きたくない
地域格差。
地方の生活は残酷である。
深夜アニメの放送数が少ないし、国道沿いはいつも同じチェーン店ばかり。
週末の楽しみはジャスコ。DQNが群がる近所のコンビニ。
明日に希望はなんて無い。
そうだ、都会へ逃げよう!
1 ハローワークに初めて行った日
県庁所在地から100km以上遠く離れた地方都市。
僕は自転車で10km先のハローワークへ行った。
検索端末で仕事を探した。
検索端末の前に僕は驚愕した。
半数以上の求人がが非正規雇用の求人なのだ。
しかも、正社員の求人でも月14万円の給料なのである。
この給料でも地元の人間にとっては恵まれた方だった。
2 就職は不平等だった
将来を考えて、地元で働くのは難しかった。
高収入の仕事は、薬剤師や看護士等の資格が必要な専門職であった。
地方都市は衰退する。若者に仕事が無いからだ。
地元の友人は、公務員や自営業を継いで仕事をしていた。
試しに東京や名古屋の求人を探してみるといい。
地方都市で生き抜くことが過酷であると理解できるはずだ。
僕が就職に負けた原因は地域格差だった事を自覚した。
3 期間工の面接をした結果
絶望した僕は、東京や愛知の期間工を目指した。
地方都市でも面接官が出張で面接してくれたのだった。
簡単な履歴書を見せるだけで即決した。
東京の自動車工場で健康診断を受けた後に正式決定するとの事だった。
飛行機代が支給で社員寮完備の好条件だった。
意気揚々と東京に行って、健康診断に受けて結果を受けた。
診断結果は次の日の正午に伝えられた。
結果は高血圧のために不合格であった。
受かっていれば東京で暮らせたかもしれなかった。
帰りの飛行機代を受け取り、僕は地元へ帰った。
僕は絶望した。
4 それでも僕は地元で働きたくない
以後、僕は地元で働く事をあきらめた。
このまま年齢を重ねて生活が苦しくなるだけだろう。
だから、地元で働く事を捨てても都心で働く事に意義がある筈だ。
そして、東京勤務の条件で仕事を探した。
地方の就職は困難だ。
求人の条件が悪いと思ったら地方から出たほうがいい。
勝負は条件が良いほうがいいのだ。