RPGツクールのせいでニートになった10 第3章 ウィズダムブック 前編
Wisdom Book 第3章 ウィズダムブック 前編
www.youtube.com
登場人物
ユリア:トレジャーハンター。妖魔エルフィーの救いの道を探す。
メリル:牧師の娘。出生に秘密がある。
クライブ:元王国騎士。現在は会社経営をしている。
あらすじ
妖魔エルフィーは人間に狩られる一族だった。
エルフィーは大地を豊穣し、エルフィーの体躯は永遠の生命を約束させた。
一族はひとりふたりと人間に狩られ続けた。
「わたしたちエルフィーは人間に狩られるだけの存在なの?」
エルフィーの娘ユリアは一族が救われる方法を見つけるために
旅立つのであった。
リレーRPGのアンカーは僕が引き受けた。
第3章に求められる要求は以下の通りだった。
1、3章は全章の統括をしなければならないこと
2、きちんとした魔王を登場させなければならないこと。
この二つをこなさないとウィズダムブックを終わらせることができない。
シナリオが自由につくることができずに悩み続けた。
そして、更なる問題があった。
女性の主人公が一人もいないことだ。
他のシナリオ担当者は、全くと言っていいほどに色気も恋も盛り込んでなかった。
キャラクターの配置バランスに失敗していたのだ。
この頃は皆、女性キャラクターのセリフを書くことが
赤面するほど恥ずかしかった。
僕は、開き直った。
「なら、二人の女の子を出してやる。しかも一人は主人公だ。」
そんなことで、3章の主人公にはユリアというトレジャーハンターに決定した。
僕は『ロードス島戦記』のディードリットや
『ダンジョンズ&ドラゴンズ -ミスタラ英雄戦記-』の女エルフが好きだったので
ユリアにエルフの魔法戦士の役割を与えた。
『EVE burst error』の法条 まりなを参考に
キャラクターの性格を構築した。
僧侶メリルは、ドラゴンクエスト3の女賢者が好きだったので
賢者の役割を与えた。このキャラクターは一番のお気に入りだった。
性格は『ワイルド アームズ』 のセシリアを参考にした。
元王国騎士クライブ、格好よくて最強の男が欲しかったので
「魔術士オーフェンはぐれ旅」の主人公オーフェンを参考に
キャラクターの性格を構築した。
全章の統括とラスボスのアイディアがなかなか思い付かなかった。
そこで僕はウィズダムブックの呪いという設定を思い出した。
そうだ、蓄積した呪いによってウィズダムブックの使用者が暴走して、魔王に変身させよう。
今までと逆で主人公にウィズダムブックを使わせるのではなくて、ウィズダムブックを敵に使用させようと思った。
テーマも主人公の個人的なテーマにしようと思った。
「よし、自分探しの女の子の話にしよう。そして、友達がウィズダムブックに取り憑かれるんだ。」
このように、順調に設定が決まっていった。
だが、全章の統括という点で何かが欠けていた。