RPGツクールのせいでニートになった07 始動 ウィズダムブック

ウィズダムブックは僕が初めて完成させたRPGだった。

ジュニア小説の雑誌(確かザ・スニーカー)にリレー小説が連載されており、僕はそれを参考にした。
たしか『ミラーエイジ』というタイトルだった。


当時、僕が熱狂的に好きであった水野良らが執筆していたが、あまり知られていないだろう。
『ミラーエイジ』は、『不思議な鏡』を巡る物語だ。各作家はそれぞれ異なる時代と国で、『不思議な鏡』の物語をつくる。
これでは短編集と変わりないが『不思議な鏡』を次の作家にバトンタッチしなければいけないというリレー小説だった。

『ミラーエイジ』を参考に、願いを叶える本『ウィズダムブック』をメンバーでリレーをする企画を思いついた。

リレーRPGという初めての試みを試そうとしたのだった。

前回のアドベンチャーパークでの失策は、シナリオの肥大化とメンバーの協調性のなさであった。

不思議な本ウィズダムブックには以下のルールで本をリレーをするように設定した。

1、ウィズダムブックは所有者の願いをなんでも叶える。
2、しかし、願いを叶える代償に使用者に呪いを掛ける。
3、各章の主人公は終わりに本の所有権を失わなければならない。
4、本の使用者は、主人公、脇役、敵役のすべてを認める。

このウィズダムブックをテーマに、メンバーにシナリオを書いてもらうように依頼した。