擬似的な愛でもいいじゃないかっ

「ゆるオタ残念教養講座」の海燕さんの記事が面白かったので
自分なりに解釈してみた。
コメントに書きたかったけど、自分の間違った解釈が迷惑になるので
自重した。

http://ch.nicovideo.jp/cayenne3030/blomaga/ar207128
【無料記事】だれにも愛されなかった人間がひとを愛せるようになるにはどうすればいいか。(8976文字)

これは愛されていない僕ら(オタク:闇属性)が彼ら(リア充:光属性)のように
愛せるようになるにはどうすればいいのかという問いである。

コンプレックスや劣等感を持った僕ら(闇属性)は、誰かに愛されていないと感じている。
生まれたときから親の愛情や『根拠のない自信』を持った人(光属性)は、
多くの人に愛情を与えられる事ができる。

核家族が崩壊して、若者に本当の『家族』が作りにくくなった。
僕らは、はがないの『隣人部』みたいな擬似家族でつくって仲間を集めよう。
擬似家族には仲間に愛情を与える親の役目を持った『アンカー』必要だ。
『アンカー』とは愛情不足の連鎖(愛を受けなかった子は自分の子に愛する事ができない)を
止めることができる人と解釈する。
しかし、十分な愛情を持たない僕らに『アンカー』は難しい。

ここまでは理解できる。しかし、結論の部分に独自の単語が多く読解が困難だ。

僕らがコンプレックスや劣等感を超えて、他人に愛情を与えるには
「契約強者」(自分の好きなものに打ち込む決意をする)になって
クンフーを積む」(勉強?鍛錬)事が必要。

以上が自分の拙い解釈。

疑問点の多い「クンフーを積む」「好き」という特異点」を適当に読み解いていこう。

オタク趣味に限らず趣味を極めた者は人を幸せにできる。
ライトノベルに限らず本を読み続けたオタクは、他人に共感できるようになる。
それは、読書を愛す鍛錬の先に他者の理解と共感があるからだ。
これは2次元とか3次元の話ではない。

まず、そのライトノベルを書き上げた作者を理解して好きになる。
ライトノベルを書いた作者もたぶん読者が好きだ。
ヤマグチノボルさんの訃報には、みんな悲しんだ
だから、基本的にみんな作家を愛している。
読書を通じた他者からも愛情の受け渡しはあると思う。

もうひとつは、キャラクターへの愛だ。
ルイズが好きなことは、他者への理解と共感になる。
キャラクターは立派に他者で赤の他人ではないか。

2次元のキャラクターでも、そこに籠められた愛情は本物だからだ。
ゼロの使い魔』にはヤマグチノボルさんが出会ったと思われる
多くの方の愛情が籠められている。

本に籠められた擬似的な愛でもそれを共有して
誰かと共感すれば大きな愛になる。
そこには「与えられなかった愛」が存在する。

100冊読めば100人の作者の愛情を受け取ることができる。
そして、100人分の愛情を与える力になる。

僕はゲームやアニメ、ライトノベルの製作に関わる人が大好きだ。
趣味を通じた対話(ゲームをする事、アニメを観る事、ノベルを読むこと)で
愛情をもらっている。
作者への理解と共感が自信になって劣等感を払ってくれる。
書経験そのものが、知識になり知恵となる。

大事なのは趣味を通じて、嫉妬や劣等感を持たない事。
自分で好きになった事は、最後まで責任を持つこと。

趣味を極めた人は、趣味に籠められた愛情のバトンを誰かに渡せることができる。
釣りバカ日誌のハマちゃんのように、趣味を通じて
年齢や地位を超えた友達をつくることができる。
オンラインゲームがきっかけで結婚したカップルもいる。

趣味を極めれば道は開けると信じようと思う。

人がニートを辞めるためには 3  真面目でクズは無能ではない

「お前は駄目な奴だ」
「君は何もできない人なんだね」

小学校の教師は子供を簡単に傷つける。

1 人を動かすのは思想と哲学

自分にポリシーがあるのかと言えば無い。
座右の銘があるかと問われれば特になし。
政治思想を問われれば、小林よしのりの『戦争論』だけ。

面接に答えるだけの自分がまったくなかった。
国家が無いまま戦争している兵士だった。

面接が嫌いなのは自分を語るのが嫌いだからだ。
嫌いなものをPRできるわけがない。
自分が無い人間に就職活動はできなかった。

僕はテレビのニュースで世界を知り
バラエティー番組で人間関係を学び
エロゲーで性愛を知った。
人間を構成する思想や哲学が歪んでいた。

面接に合格した人は自分を持っていた。
将来の予測、自分の信じるもの、自分の好きなものを
根拠の無い自信でスラスラと答えていた。

彼らはサークルや友人関係で自己PRができていた。
僕には自分を動かす思想がなかった。

2 大学でやってきた事は

僕は、真面目系クズだった。
選択した授業は必ず出席して、単位を落としたことがなかった。
人が嫌いで、サークルに参加しなかった。

言語学文化人類学、心理学に興味を持ち
友人が嫌がる授業でも興味本位だけで出席した。
ゼミは休まず参加して、レポート発表もこなした。

僕の指導教授は哲学の専攻だった。
現代哲学の翻訳をしていたそうだ。

最初は読みにくい哲学書でも、メモを取って自分の解釈で
読んでいけば、いつか理解できるようになると教えてくれた。

また、文化人類学の教授から昭和初期の文献を読むように言われ
根性で読み解いて、レポートを提出した。

読書が嫌いだった僕は、この指導で読書ができるようになった。
クズだった僕が大学で学んだことは、読書の仕方だけだった。
だが、思い込みからのパラダイムシフトになったのだ。

3 自分の趣味から問い直せ

僕はオタクの自分が嫌いだった。
オタク趣味で差異化ゲームをする人が嫌いだった。

同じ趣味をしている人の一方的な会話に嫌悪していた。
そういった人を論破するために読書をした。

最初に影響されたのは、東浩紀
動物化するポストモダン』だった。

動物化するポストモダン オタクから見た日本社会 (講談社現代新書)

動物化するポストモダン オタクから見た日本社会 (講談社現代新書)

なぜ、キャラクターが好きになるのかに答えてくれた。
担当教授の現代哲学が萌えに繋がるとは気づかせてくれた。

次に影響を受けたのが、大塚英志の『定本 物語消費論』
だった。

定本 物語消費論 (角川文庫)

定本 物語消費論 (角川文庫)

物語がどのように消費され生まれていくのかを教えてくれた。

オタク趣味と大学の学問が繋がった瞬間だった。
創作が文化人類学と結びつくとは知らなかった。

真剣にオタク趣味の批評をする著者に憧れて
自分もそうなりたいと思ったのだ。

やっと、自分のオタク趣味が無駄ではなかった事を
認めることができるようになった。

4 それから、僕は

それから、僕は就職関係の本が読めるようになった。
今まで自己PRで躓いていたのだ。

たくさんの読書ができるようになって
乱読するまでに成長した。
斉藤環宮台真司の著書は僕の哲学と思想になった。

現在の中高生は、匿名掲示板やまとめブログが
思想や哲学になっている思う。
残念なのは、この思想が人を育てるのではなく
人をひきこもらせる思想になっている事だ。

ニートや引きこもりになったら復帰できない」とか
「新卒を逃したら終わり」と言う考えは間違いであると思う。
「真面目系クズ」も同じで、真面目でない奴は仕事すらできない。
休み無く大学で勉強する奴が、一番会社で役に立つ。
真面目であることから、成長できることがたくさんある。

誰かを差別して喜ぶ人間は幸せになれない。
それだけは僕でもわかっている。

人がニートを辞めるためには 2  あなたが見ている自分は正しいですか?

「新卒を逃したら人生は終わり」
「就職活動に失敗した奴は派遣しか無い」

これは、就職に失敗して傷ついた言葉だ。

1 精神の安定

ニートになって最初にする事は、精神を安定させる事だ。
ニートになった前後で、あなたは罵倒されるだろう。

この時に、罵倒した人間をよく覚えとくがいい。
彼らは、ニートを脱出した後もあなたを見下す。
人が弱っているときに叩く事が彼らの目的である。

2 その人間関係を整理せよ

就職活動の失敗後に、態度を変えた友人は距離を置こう。
彼らに相談しても役に立たない。

「俺でも就職できたのに何で出来ないの?」
「人間的に欠陥があるんじゃない?」
「仕事を選んでいるだけだろ」

面接失敗した僕に、彼らが言い放った言葉だ。
面接の対処方法を何度も聞きに行ったが
大学生みたいな生活をしている僕が許せないらしく
誹謗と中傷しかくれなかった。

面接の内容も聞いてもらったが
「お前なんか受かるわけないだろ」
と馬鹿にされて終わった。

この中傷が原因で、僕は1ヶ月引きこもる事になった。

態度を変えた友人と距離を置こう。
ニートになっても親身に応援してくれる友人は
絶対に大事にしよう。彼らは本当に助けてくれる。

3 バブル脳の親に相談するな

バブル時代は会社が大学生に頭を下げていた時代だ。

あなたの親は、就職出来ない事をおかしいと思っている。
彼らに相談してもバブル時代の自慢話しか聞けない。
それでは、まったく役に立たない。

経済的に援助してもらうことに感謝しつつ
セルフプロデュースに勤めなくてならない。

ハローワークに行っていることや面接に行くところを
親に見せつければ悪いようにされないだろう。

お祈りの手紙は堂々と親にみせてみよう。
同情だけはもらえる。

4 失敗を悔やむな 自分を見つめなおせ

時間は戻らない。
大学を卒業したら既卒として就職活動をしなくてはいけない。
結果、大学生として就職活動ができない。
後悔しても、あの頃には戻れない。

でも、実際には既卒でも就職ができる。

大学時代の知人は、あなたを罵倒するかもしれない。
それは遊べなくなった彼らの後悔でしかない。

十分に後悔した後は、前に向かって進むべきだ。
劣等感にまみれて、引きこもると絶対に戻れない。

就職できないのは、あなたがみんなより劣っているからではない。

職種の選び方と自己分析が間違っていた事だけである。
就職してもあなたよりも数段劣る人はいる。

3日で辞める者、連続で遅刻する者、オンラインゲームで仕事をサボる者等
面接を突破しても会社を困らせる人がたくさんいる。

就職に失敗してもチャンスは必ずある。
チャンスを迎えるその日までに
自分を見つめなおせば就職は必ずできる。

だから、後悔したってしょうがない。

5 彼らの言葉に耳を塞げ

「職種を選んでるだけじゃないの?」
「ヘルパーをしろ、ヘルパーだ」
駄目人間の、お決まりのセリフだ。

親戚が介護の仕事に従事しているが
意志が弱くて介護職に就職した者は
すぐ辞めるそうだ。
大事なのは、自分に見合った仕事をする事だ。

ニートになってしまった後は
自己分析の時間をゲットしたと
考えを変えるべきだ。

自己分析の敵は、あなたを見下す人間だ。
彼らの誹謗中傷があなたの可能性をつぶし
あなたを引きこもらせる。

彼らの言葉に耳を塞げ。
自分のことは自分しか分からない。

彼らにあなたの長所がわかるか?
彼らにあなたの適正がわかるか?

見下す敵には、あなたの良さがわからない。

歪んでしまった自己認識は
自分を駄目にする。

自分のできる事は自分で探せ。
ニートになって、最初にする事はそんなことだ。

今週のお題「部活動」僕は図書局だった

今週のお題「部活動」
高校に図書委員がなく、図書の管理をする
図書局に入部していました。

基本は、昼休みに図書室でカウンター業務をしていました。
放課後の活動は、図書新聞を書いて
各クラスの担任に渡す活動をしていました。

特権として好きな本のリクエストが可能でした。
僕はライトノベル魔術士オーフェン)をリクエストして
先輩はBLをリクエストしていました。
図書室の本が偏っているのは僕らの責任です。

地方の大会が夏にあり
他校の活動を報告する活動がありました。

この部活がきっかけで、図書館司書の資格を取得しましたが
履歴書の欄を埋めるだけのものに成り下がりました。

人がニートを辞めるためには 1 就職活動が怖い

10年前、2003年から僕のニート生活が始まった。

大学の就職活動に失敗した僕は、地元へ強制送還された。
心身ともに鬱状態になり、何から始めたらいいのか分からなかった。

まず、ニートになってからは精神が安定しない。
親や友達に、クズと罵られる覚悟をすべきだろう。
この日本社会は世間体で動いている。
四面楚歌の状況を打破するためには、きちんと自己啓発をしなくては
ならなかった。

僕は以下の方法でニート脱出を図った。

1、精神を安定させる
就職失敗後の精神は自暴自棄になる。
今後の就職活動の為に精神の安定を図った。

2、自己分析のやり直し
就職関係の読書を増やし、テクニックを身につけた。
オタク批評家の本を読み、趣味と自分を問い直した。
ニートや引きこもり関連の本を読み、偏見と戦うようになった。

2、アルバイト
いきなり正社員を目指さずにアルバイトから始めた。
短期→長期にレベルアップさせた。

3 ハローワーク
一緒にハローワークへ行く友人を見つけて、ハローワークへ行った。
ハローワークで就職セミナーを紹介され積極的に参加した。

結果、週1で面接を受けれるようになった。

4 就職
辞めない事を目標に仕事を続けた。
契約社員から正社員になった。

僕の頃にはニートという言葉は流行していなく、ただの無職と扱われていたので
差別される事は少なかった。

ネット界隈では、ニート=怠け者という偏見があり
当人の状況が当時より悪くなっている。

だから、就職と偏見への戦いを同時に進める必要があると思う。

ニートの実態は『就職活動恐怖症』だと思う。

ハローワークに行くと手が震えた。
・面接で頭が真っ白になって言葉が出なくなった。
・劣等感が強く、社会に捨てられたと思っていた。
・誰かと比べられると死にたくなった。
・就職後に会社でいじめられるのが怖い。

以上の症状が、僕の症状だった。
この恐怖症の克服が就職に一番大切だった。

次回から僕が行った脱ニートの方法を書いていく。

2013年から俯瞰して

高校生で何かをつくる事は素晴らしい。
それがどんなに下手糞なものであってもいいのだ。

1999年のゲーム製作は良い思い出だった。
集団でのまとめ方や人によって意見を聞く方法を変えるやり方は
コミュ障の僕にしては上出来だったと思う。

僕を含めて、ストーリー作りが素人だったけど
単なるアイディアからゲームのシナリオへ発展させるやり方は
間違っていない。

2009年に通しででプレイをしたが
ストレスを感じることがなく最後までプレイできた。

戦闘も『雑魚戦は2ターン』を徹底して
エンカウント率も納得できる内容だった。

高校生にしてはきちんとしていた内容で
自画自賛ながらよく頑張ったという評価を与えたい。

問題はオタクコミュニティーの価値観の違いだった。

僕らの中では、美術部出身の者が絵を描いたり
漫画を描いていた人がいた。

そのなかで、何もできない者が努力しようとする者を見下していた。

スクールカーストの底辺にもスクールカーストがあった。
なにもできないオタクは、僕らがいくら高品質の製作物を見せても
批判するだけで評価をしなかった。
過程も結果も叩いていた。最後には人格批判をした。

他人が優位に立つのがムカツク、他人が成長するのもムカツク。
彼らの本音はいつもそうだった。

僕が一時期オタク嫌いだったのは、彼らがオタク趣味をファッションのように
扱っていたからだ。

他人との優劣の為にオタク趣味を利用していたのだった。

僕がオタクが好きなところは、キャラに共感して、キャラの幸せを願い、
製作者の苦労を感じ、同士を信頼して
それに関わる人間をすべてを愛しているところだ。

あのウィズダムブックには、高校生の僕らの愛情があった。

件の彼らは、青春の思い出があったのだろうか。
誰かと一緒に成し遂げる事があったのだろうか。
本気で喧嘩をした事があったのだろうか。

過ぎ去った年月は、答えをくれない。

www.youtube.com

www.youtube.com

www.youtube.com

www.youtube.com

RPGツクールのせいでニートになった 最終回 そして、ニートへ

僕は高校卒業後、大学に入学した。
大学生活は、単位とゲームしかなかった。
友人も作らず、サ−クルにも入らず、アルバイトもしないで閉じこもっていた。

RPGツクール2000でゲーム製作をしようとしたが
高校時代の挫折が原因で最後まで完成する事はなかった。

夢を失った元オタクは、ほかの趣味や生き方を見つけることができなかった。
僕の大学4年間は何も得ることもなかったし、失うものもなかった。
すべては、なるべくしてなった。

その後の生活は失意の連続であったし、何も変わることがなかったので
書き残すことは一つもない。

就職活動も自分の将来を見出せなくなったのが原因で、新卒で就職できなかった。
そして、僕は無職になった。

結局、ゲーム製作の後で自分を見失い、夢を見失った。
他の可能性の模索を大学ですべきだったのだ。
自分を振り返るべきだったのだ。

友人Bに「すべてをゲーム製作のせいにしている」と言われた。
もちろん、それは僕も自覚はしていた。
こんなものは鬱病ですらない。

現実的なものとして趣味と自分を見直す必要があった。
だが、堕落した僕はゲームを否定しておきながら
ゲームをして、漫画を読んでいた。

あの大好きだったゲームに、かつてのような期待感と躍動感を
感じる事ができなくなった。
青春時代に取り逃したものが綺麗で、今の自分が惨めだった。

変化を求める自分と永遠で閉じている趣味の世界は、対立する関係だった。

無職の地獄が目の前の現実である。
現実から目を逸らしても、あの1と0の世界に戻ることができない。
大事なものを取り逃がすことになったのだから。

何かを得るためには、別に生き方が必要であった。

なぜ、こんな文章を書くのか、疑問に思われているだろう。
これは、現実を失った人への警告である。
誰も後悔をさせたくないのだ。

僕は、親や先輩のように普通の生き方をしている人を思い出した。
彼らは、長い生活のなかで、泣いたり、馬鹿にされたり、失敗したりしながら、懸命に生きてきた。

僕の親は、普通の自分に耐えてもきちんと親をやっていた。
退屈で普通の自分に誇りを持っていた。

部活の先輩は高校卒業後に看護学校に入って看護師になった。
それが、当たり前と言っていた。

人を見下して普通から逃げて、
電子世界に閉じこもった僕が嫌いだった。

膿のようなニヒリズムが僕を蝕んでいる。
世界の興味を失う。外部を皮肉る。他人を卑下して痛めつけて弄ぶ。
つかの間の優越感に浸る。

自分より弱い者をつくり、強い者に媚びて暴力によって解決をしようとする。
病んでいると嘘を吐き、偽善を働く。

振り返れば、高校時代のオタクコミュニティーは煉獄だった。
僕らは、承認要求をゲーム製作に託していた。
僕らはゲームが好きじゃなくて、ゲーム製作で自意識をぶつけ合っていただけだった。
生産性など初めからなかったのだ。

振り返ると、僕ら感情の代行をオタク趣味に委ねていた。
感情は失うと、自己防衛しか働かなくなる。
自己防衛は、暴力に走らせる。
そうして、自己防衛をする者同士のコミュニケーションは煉獄となった。

プログラマーを自称して、自慢話しかしない者。
キャラクターデザインをしたいと言いながら、セックスの話しかしない者。
ゲーム専門学校に入りながら、他人のゲームの批判しかしない者。
他人の可能性を潰す事しかできない者。

そいつらの末路はいずれも惨めなものだった。

彼らに、ゲームやアニメをやめてほしいと懇願しているわけではない。
「どうか、自分をつまらない趣味に受け渡すのをやめてください」
と言うだけだ。

ゲームやアニメに自分を預けないでほしい。

僕らは青春時代にそれを預けてしまってから、過ちを犯した。
自己防衛に走り他人を思いやる事を忘却した。

基礎レベルの他者の認識が歪み、他人との間に黒いフィルターがかかる。

僕の黒いフィルターが誰かを傷つけるのが悲しい。
僕の友人たちだけは、黒いフィルターをつくってほしくなかった。

黒いフィルターが可能性を消し去る前にフィルターを捨てほしかった。
脈々と流れる感情を恥じてはいけない。

ニヒリズムに走って自滅するのは僕だけで十分だ。
空白の時代を生きるため、僕のようなくだらない人間を踏み台にして
自分をつくってほしい。まだ、間に合うのだから。

                                                                                                                      • -

※ 『RPGツクールのせいでニートになった』は
2003年〜2004年に友人に送ったメールを
加筆修正したものです。

現在の僕は紆余曲折の末に社会人をやっています。

10年前の僕の挫折が、真面目系クズそのものだったので
その実態を伝えるために転載しました。

ニートになる原因は人それぞれだと思います。
就職にむけて少しづつ進めば必ず就職できます。

僕がニートを脱出するきっかけになったのは、
苦楽を共にした友人が助けてくれた事でした。

現在の僕は、当時の友人に対して感謝の言葉しかありません。

結果的に、友人を批判する文章になってしまった事を
この場を借りてお詫び申し上げます。

当時の友人は今でも大切に思っております。

RPGツクール2000でエターナルになった
ウィズダムブック2』を完成させる事が恩返しと思っております。